電子メイル…ルールを守らないと 気が滅入る
■どうなってるの?
私の友人Y牧師の体験談である。
牧師にとって、日曜日は朝から夕方まで大変な日である。
早朝の祈りから始まり、礼拝や受付の準備、礼拝でのお話、その後のミーティング、礼拝欠席者に対する配慮などなど。
そんなある日曜日のことである。
Y牧師は全力投球を終えた後、やっと緊張が解けたのか、パジャマ姿でテレビを見ながら寝てしまった。
それを見たY牧師の子どもたちは微笑みながら言った。
「お父さんは礼拝の時にはビシッとしているけれど、
パジャマ姿で寝いる姿など想像もつかないだろうね。」
そしてたまたまそのことを教会に来ている友人にも告げたのである。
その友人もY牧師の姿を想像してユーモアとして聞いていた。
しかし他の者もたまたまそこにいてその話を聞いていた。
さて、しばらくたったある日、一通のeメールがY牧師のもとに届いた。
そこには、こう書かれてあった。
「ある人から聞いたことをお伝えします。
あなたの子どもが『教会のみんなは、お父さんに騙されている。お父さんは二重人格だから信用できない。』と言っていたそうです。」
Y牧師は胃が傷むのを覚えた。
メールが伝わってゆく間にとんでもないことになっていたのだ。
最初にあったユーモアの雰囲気は一掃されて、冷たい非難の言葉に変わってしまっていた。
伝言ゲームなら笑って済むが、これはいただけない。
e-メイルは「胃-滅入る」になってしまった。
一体どうなってるの?
■うわさ話はもうやめよう
Y牧師が体験したようなことはeメイルのあいだでよく起こる。
「Aさんがこう言っていましたよ…」
「ある人から聞きましたが…」
「みんながこう言っています…」
もちろん、うわさ話を書く人にはそれなりの意図があって書いている。
自分に不利なことを書くはずがない。
非難するために書くのである。
メールをしない者、何も言わない者は、ますます誤解されてゆく。
昔から、
「うわさ話は信じてはいけない!」
「うわさ話をする人を信じてはいけない!」と言われてきた。
それが常識であったのに。
一体どうなってるの?
■ルールを守ろう
このようなことになったら本当に残念!
悪魔の別名はディアボロス。
ギリシア語で、間に投げ込む者という意味。
教会に集う人たちのほとんどは誠実で人を信じる人たち。
悪魔はその人々の間の愛と信頼を崩して笑っている。
「身を慎み、目をさましていなさい。
あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、
食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています。」(1ペテ5:8)
だからルールを守ろう。
1.うわさ話をメールで送らない。
2.送られてきても信じない。
3.どうしても必要な情報であるなら、メールの中で中傷されている本人に直接会って確かめる。
4.メールだけに頼らない。メールでできることと、メールでできないことをわきまえる。
5.「Aさんが言いました…」 「みんなが言っています…」 は禁句。「私は…」と言う。
6.個人のプライバシーは守る。
7.しかし誤解が生じるような話の場合、それと同じくらい透明性と丁寧な話し合いを重んじる。
Y牧師。めげないで!
大丈夫。神様は全部ご存知なのだから。
最後には真実が明らかになる!
その日が来る。
それを信じよう!